「特定技能」の外国人と結婚したらビザはどうなる?手続きと注意点を徹底解説
こんにちは、行政書士の中田です。
最近、「特定技能」の在留資格で働いている外国人と結婚することになった日本人の方や、ご本人から「今のビザのままでいいの?」「手続きがわからない」という切実なご相談をいただく機会が非常に増えています。
この記事では、特定技能の方が結婚する際の手続きの全体像と、専門家の視点から絶対に外せない注意点を、初めての方にも分かりやすく簡潔に解説します。
● 「特定技能」外国人と結婚を考えている方
● 「特定技能」外国人で日本人との結婚を考えている方
1. 結論:結婚しても「特定技能」のまま働くことは可能です
特定技能の外国人が日本人や永住者と結婚しても、現在の職場や仕事内容に満足しており、今の条件で働き続けたいのであれば、すぐに在留資格(ビザ)を変更する法律上の義務はありません 。そのまま「特定技能」として在留を継続するという選択も十分に有効です。
💡 ポイント
結婚=配偶者ビザへの変更、と思われがちですが、仕事の継続を最優先にするなら今のビザのままでも違法ではありません。
2. なぜ「日本人の配偶者等(配偶者ビザ)」への変更が推奨されるのか?
結論からいうと、日本人と結婚したのであれば、「日本人の配偶者等」に変更したほうが日本での生活や仕事の自由度が圧倒的に高くなるからです。
特定技能には制限が多い
特定技能は、あくまで人手不足分野での就労を目的とした資格であるため、以下の制限がついて回ります。
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職種の制限:決められた産業分野(建設、外食、介護など)の業務しか行えません 。
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転職のハードル:同じ分野内であっても、転職時には複雑な手続き(在留資格変更許可申請など)が必要です 。
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在留期間の限界:特定技能1号の場合、通算で最大5年までしか在留できません 。
配偶者ビザへ変更するメリット
「日本人の配偶者等」へ変更すると、これらの制限から解放されます。
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就労制限がなくなる:どんな職種でも働けるようになり、パートやアルバイト、単純労働も自由です 。
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永住権への近道:実体を伴う婚姻生活が3年以上継続し、引き続き1年以上日本に在留していれば、永住許可の要件(通常は居住10年)が大幅に緩和されます 。
3. 手続きの流れ:日本と本国、両方での「婚姻」が必須です
日本人と「特定技能」の外国人が結婚して配偶者ビザを申請する場合、原則として日本と相手の国(本国)の両方で法的に婚姻が成立していることが前提となります 。
STEP1:日本の役所での婚姻手続き
まず、日本の市区町村役場に「婚姻届」を提出します。
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主な必要書類:日本人の戸籍謄本、外国人のパスポート、および婚姻要件具備証明書(独身であることを本国が証明する書類)などが必要です 。
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翻訳のルール:外国語の書類には、必ず日本語の翻訳文と翻訳者の署名が必要です 。
STEP2:本国側への報告・登録
日本の役所で婚姻が受理されたら、次は外国人の母国側でも結婚を成立させます。
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手続き場所:駐日大使館や領事館へ報告的届出を行うのが一般的です 。
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証明書の取得:本国側でも手続きが完了し、両国の「結婚証明書」が揃って初めてビザ申請の準備が整います 。
STEP3:入管への在留資格変更許可申請
両国での婚姻成立後、管轄の出入国在留管理局へ「在留資格変更許可申請」を行います 。
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審査期間:通常2週間~2か月ほどかかります 。
💡 ポイント
婚姻届を出しただけではビザは変わりません。必ず入管へ「在留資格変更許可申請」を行う必要があります。
4. 審査のポイント:偽装結婚でないことの「立証」
入管の審査で最も重視されるのは、「その結婚が真実であり、日本で安定した生活を継続できること」を書類で証明できるかという点です 。
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婚姻の真実性:「質問書」という書類に、出会いの経緯や交際期間、使用言語などを詳細に記載し、スナップ写真(2〜3枚以上)やSNSのやり取り履歴などを証拠として提出します 。
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経済的基盤:夫婦で日本で生活していける収入があるか、住民税の課税・納税証明書などで確認されます 。
- 同居の実態:原則として同居していることが求められ、世帯全員の住民票の提出が必要です 。
5. 特定技能ならではの注意点:退職のタイミング
もし結婚を機に仕事を辞めたい場合でも、「新しいビザ(配偶者ビザ)の許可が出る前に仕事を辞める」のは非常に危険です。
万が一、ビザの変更申請が不許可になり、その時点で既に「特定技能」としての仕事も辞めていた場合、日本に在留できる根拠(在留資格該当性)を完全に失ってしまう恐れがあるからです 。必ず新しい在留カードを受け取ってから、退職や転職の手続きを進めてください。
WILL行政書士事務所へご相談ください
「特定技能」からのビザ変更は、お二人の幸せな未来への大切な一歩です。
「手続きの進め方が不安」「書類作成に自信がない」という方は、ぜひ一度当事務所へご相談ください。お二人の状況に合わせた最適なサポートをいたします。






