【オーバーステイ!?】ビザ(在留資格)更新の審査中に在留期限が過ぎてしまった!正しい対処法と「特例措置」を徹底解説

「在留期間の更新申請(ビザ更新)をしたけれど、審査結果が出る前に今の在留カードの期限が過ぎてしまった……」
「結果がまだ来ない。期限が切れた在留カードを持ったまま街を歩いて、もし警察に職務質問されたらどうしよう」

現在、日本で暮らしている外国人の方や、外国籍の従業員を雇用している企業の担当者様の中には、このような深い不安を抱えている方も多いのではないでしょうか。

「申請中だから大丈夫」と頭ではわかっていても、手元にある在留カードの日付が過去のものになっていると、どうしても「自分は今、不法滞在(オーバーステイ)という扱いになってしまっているのではないか」と心配になりますよね。外を出歩くことすら怖くなってしまうというお話を、時折耳にすることがあります。

結論から申し上げますと、在留期限内に正しい手続きで更新申請や変更申請を行っていれば、期限が過ぎたからといって直ちに不法滞在になることはありません。

日本の法律(入管法)では、「在留期間の特例措置」というルールがしっかりと定められており、一定の期間は合法的に日本に滞在し、これまで通り生活や仕事を続けることが認められています。

この記事では、国際業務を専門とするWILL行政書士事務所が、在留期間内に更新・変更申請を行い、審査中に期限が経過してしまった場合の法的な扱いや、特例措置のルール、もし不許可になってしまった場合の対応方法について、最新の入管法と実務の審査傾向に基づいて分かりやすく徹底解説します。

この記事を最後までお読みいただければ、今のあなたの法的な立場がはっきりと理解でき、安心して日常生活を送ることができるようになります。ぜひ参考にしてください。

目次

審査中に在留期限が過ぎても「不法滞在」にはならない理由

ビザ(在留資格)の更新申請や変更申請を行った後、結果が出るまでに時間がかかることは珍しくありません。場合によっては数ヶ月待たされることもあります。その間に現在の在留期限が到来してしまった場合、どうなるのでしょうか。

かつて(平成21年改正前)は「グレーゾーン」だった

実は、ひと昔前(平成21年の入管法改正前)までは、この「審査中に期限が過ぎてしまった期間」の法的な立場について、法律上に明確な規定がありませんでした

大原則として、外国人が日本に在留するためには、常に何らかの「在留資格」を持っていなければならず、許可された「在留期間」内でのみ滞在が許されます(一在留・一在留資格の原則)。そのため、法的な評価としては、在留期限経過後の審査中は、違法性を阻却する事情がない限り不法残留の状態であるといわざるを得ませんでした

当時の運用としては、従前の在留期間満了日以降に許可処分がなされた場合には、従前の在留期間満了日に遡って証印をする処理(在留期間の遡及付与)を行い、無資格での在留期間を作らないように対応していました。しかし、この曖昧な状況が、記事冒頭のような外国人の皆様の心配の背景となっていました。

現在は「在留期間の特例措置」で法的に守られている

このような不安な状態を早期に解消し、法的な地位を明確にするため、平成22年(2010年)7月1日から施行された改正入管法により、新たに「在留期間の特例措置」に係る規定が置かれました

これにより、処分がなされる日、又は従前の在留期間満了日から2か月を経過する日のいずれか早い日までは不法滞在とならないことが明確になりました。つまり、あなたが現在、期限切れの在留カードを持っていたとしても、それが期限内に申請を受理された結果としての「審査待ち」であるならば、あなたは不法滞在者ではありません。

「在留期間の特例措置」の2つの条件と期間

特例措置によって合法的に滞在できるといっても、無条件でいつまでも滞在できるわけではありません。この制度が適用されるためには、ルールを正しく理解しておく必要があります。

特例措置が適用されるための「条件」

特例措置が適用されるためには、以下の2つの要件を満たしている必要があります。

  • 従前の在留期間満了日までに、在留期間更新許可申請または在留資格変更許可申請をしていること
  • 申請に対する許可・不許可の処分が、従前の在留期間満了日までになされていないこと

ここで最も重要なのは、「在留期限の日までに、確実に入管へ申請を行っていること」です。

特例措置は「いつまで」有効なのか?

では、この特例措置によって滞在できる期間は、具体的にいつまでなのでしょうか。 法律では、特例として滞在できる期間を次のように定めています。

  • 許可・不許可の処分がなされる日
  • 従前の在留期間満了日から「2か月」を経過する日

上記の「いずれか早い日」までとなります。

通常、入管は遅くともこの「期限から2ヶ月」が経過する前までに何らかの審査結果を出しますが、この特例期間中に許可処分がなされた場合には、許可証印受領日を起算日として新たに付与された在留期間がスタートすることになります。

行政書士:中田

つまり、特例期間の分だけ在留期限は伸びることになるのですが、これを狙ってギリギリに申請をすることは避けてください。
無用なリスクが発生するだけです

特例期間中の生活・仕事・海外渡航はどうなる?

特例期間中は、法律上「引き続き従前の在留資格をもって在留することができる」とされています。つまり、基本的には期限が切れる前と全く同じ生活を送ることが可能です。

仕事(就労)やアルバイトについて

就労系資格であれば引き続き就労できますし、在留期間満了前に得ていた資格外活動許可も有効です。(ただし、平成22年7月1日以前に資格外活動許可を得ており、その許可の期限が在留期間満了日となっている例外的な場合は、新たに許可を得る必要があります。)

一時帰国などの海外渡航について

特例期間中であっても、再入国許可(1回限り)を受けることができます。ただし、海外にいる間に特例期間が切れてしまうリスクもあるため、出国には十分な注意が必要です。

行政書士:中田

特例期間中の出国は、当事務所ではお勧めしていません。やむを得ない場合以外はできるだけ日本国内にいるようにアドバイスをさせていただいています。

警察官に職務質問されたら?証明するための正しい対応

審査中に外出していて、警察官等に職務質問を受けた場合、どのように対応すればよいのでしょうか。

在留カードの「裏面」を落ち着いて見せる

在留期限内に在留期間更新許可申請を行った場合、あなたの在留カード裏面の「在留期間更新等許可申請欄」に、「在留期間更新許可申請中」などと記載されます。

警察官から質問された場合は、決して慌てず、この在留カードの「在留期間更新等許可申請欄」を見せてください。これを見せれば、あなたが在留期間の特例措置期間中であり、不法滞在状態ではないことが判明するため、特に問題とはなりません。常に在留カードは肌身離さず携帯し、堂々と対応してください。

もし「不許可」の判断が下されてしまったら?

ここまでは、審査中の立場について解説してきました。しかし、審査の結果が必ずしも「許可」になるとは限りません。もし、在留期間満了日以降である特例措置期間中に「申請を許可しない」との判断がなされた場合、どうなってしまうのでしょうか。

出国準備のための「特定活動」への変更手続き

入管実務では、入管当局が当初の申請について許可しないと決定したときは、申請人の出頭を求めた上で「通知書」を手渡し、当初の申請内容では許可できない旨を告知します

そして、申請人に申請内容変更申出書を提出させることにより、出国準備のための「特定活動」への在留資格変更を許可するという運用が行われています。この出国準備のための「特定活動」に付与される在留期間は、通常1か月程度です

もし、この判断に納得できないとして変更申出を行わなかった場合、申請人は不法残留者として退去強制手続がとられることになりますので注意が必要です。

諦めるのは早い!再申請の可能性を探る

「特定活動(出国準備)」になってしまったからといって、完全に諦める必要はありません。

この場合、出国準備のための「特定活動」に在留資格を変更するとともに、入管の担当者から不許可理由について詳細に聴き取りをすることが非常に重要です。不許可理由は様々考えられますが、容易に改善できる理由の場合もあります。

可能性があるのであれば、指摘された点を是正・補充した上で、「特定活動」からの再申請を行うのが得策です。実際に、再申請後わずか1週間で許可を得た例もあります

まとめ:不安のない在留生活のために専門家を活用しましょう

今回の記事のポイントをまとめます。

  • 期限内に申請していれば、審査中に期限が過ぎても最大2ヶ月は「特例措置」で合法的に滞在できる。
  • 原則、就労やアルバイトもこれまで通り可能。
  • 警察官には在留カード裏面の「申請中」の記載を見せれば問題なし。
  • 万が一不許可になっても「特定活動(出国準備)」に変更し、理由次第では再申請でリカバリーが可能。

在留期間の特例措置については、外国人の方は自らの申請につき真摯・迅速に対応すべきです。在留期間更新許可申請は在留期限の3か月前から受理されますし、変更事由が生じたならば遅滞なく申請するように心掛けてください。

ビザ手続きでお悩みなら、WILL行政書士事務所へご相談ください!

「ギリギリになってしまって自分一人で手続きできるか不安」
「不許可になってしまい、どうしていいか分からない!」
「入管で理由を聞いたけれど、日本語が難しくてよく分からなかった……」

このようなお悩みをお持ちの方は、一人で抱え込まずに、ぜひ国際業務・ビザ申請の専門家であるWILL行政書士事務所にご相談ください。

当事務所では、最新の入管法や審査実務の動向に精通した行政書士が、あなたの状況を丁寧にヒアリングし、最も確実でスピーディーな解決策をご提案いたします。万が一不許可からのリカバリー(再申請)が必要な困難なケースでも、全力でサポートいたします。

日本での大切な生活やキャリアを守るため、ビザに関するご不安はプロにお任せください。 まずはお気軽に、当事務所の無料相談をご利用ください!

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この記事を書いた人

WILL行政書士事務所 代表
石川県金沢市出身・在住の申請取次行政書士。
元技能実習生監理団体の職員で、自身も国際結婚を経験。
日本で生活する外国人の方をサポートします!

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