この記事はこんな人におすすめ!
- 現在、特定技能(1号 or 2号)で在留中で永住権の取得を考えている外国人の方
「日本での生活にも慣れてきたし、このまま日本でずっと暮らしたい」 「特定技能1号で働いているけれど、家族を日本に呼びたい。永住権は取れるの?」
日本で働く外国人の皆さんにとって、 「永住権(えいじゅうけん)」は一つの大きな目標ではないでしょうか。永住権を取れば、在留期間の更新手続きが不要になり、どんな仕事でも自由にできるようになります。また、住宅ローンの審査が通りやすくなるなど、日本での生活がより安定します。
しかし、特定技能ビザ(特に1号)を持っている方からは、「特定技能からは永住権は取れないって聞いたけれど……」「2号になれば永住権は取れるの?」という不安の声を多く耳にします。
この記事では、国際業務専門の行政書士が、2026年現在の最新の法制度に基づき、特定技能ビザから永住権を取得するためのロードマップを解説します。特定技能1号の方、2号への移行を考えている方、そして将来永住権を取りたい方は、ぜひ最後まで読んでみてください。
特定技能ビザから永住権までの全体像
まず、特定技能ビザから永住権を取得するまでの、大まかな流れ(ロードマップ)を理解しましょう。
- 特定技能1号(在留):日本に入国(または技能実習から移行)し、働く(最長5年間)。
- 特定技能2号への移行:試験と実務経験で要件を満たし、2号に移行する。
- 特定技能2号(在留):日本での生活を続け、永住権の要件を満たす。
- 永住許可申請:入国管理局へ申請し、審査を受ける。
- 永住権取得
このロードマップで最も重要なのは、特定技能1号の期間は「10年在留」の10年には含まれるが、「10年のうち5年以上は就労資格または居住資格で在留していること」という要件の5年には含まれない、ということ。
永住権の基本的な要件の一つに「引き続き10年以上日本に在留していること」がありますが、この10年のうち、直近の5年以上「就労資格(仕事をするビザ)」で働いている必要があります。しかし、特定技能1号は、永住権の居住要件のカウント対象外となる「特定の在留資格」として扱われるため、1号で5年働いても(かつ、日本での在留期間が合計10年となっていても)、それだけでは永住権の申請はできません。
つまり、(技能実習以外で他に就労経験のない)特定技能1号の方が永住権を目指すには、「特定技能2号」(又はその他の就労ビザ)に変更し、そこからさらに5年以上は日本で暮らす必要があるのです。

行書書士:中田在留資格「永住者」への変更手続きについては、さらに詳しい解説を別記事で公開予定です
ステップ1:特定技能1号から2号へ移行する
特定技能2号は、1号よりも高い専門性と熟練した技能が求められるビザです。2号に移行すると、在留期間の更新に制限がなくなり(何年でも日本にいられる)、家族(配偶者、子)を日本に呼ぶことができるようになります。
特定技能1号から2号に移行するためには、以下の2つの方法があります。
- 試験合格:各分野(建設、造船・船舶用工業など)で実施される「特定技能2号評価試験(仮称)」に合格する。
- 実務経験+試験免除:各分野が指定する一定の実務経験(例:複数の作業員を指揮・監督する経験など)を積み、かつ「特定技能1号」として良好に修了することで、試験が免除される場合があります(分野によります)。
2026年現在、特定技能2号の対象分野は拡大しており(例:素形材・産業機械・電気電子情報関連製造業、自動車整備、航空、宿泊、農業、漁業、飲食料品製造業、外食業)、以前よりも多くの人に2号へのチャンスがあります。しかし、審査は厳しく、特に「熟練した技能」の証明は簡単ではありません。
ステップ2:特定技能2号から永住権を目指す(5つの高いハードル)
特定技能2号になったら、いよいよ永住権に向けた準備を始めます。しかし、ここからの審査は、特定技能ビザの審査とは全く異なります。永住権は、日本政府が「この外国人は、日本社会に完全に適応し、将来にわたって日本に貢献できる」と認めた人にだけ与えられる、非常に価値の高い権利です。
特定技能2号から永住権を取得するためには、主に以下の5つの高いハードルをクリアする必要があります。
① 居住要件(「引き続き10年」の壁)
永住権の基本的な居住要件は「引き続き10年以上日本に在留していること」です。特定技能1号の期間は原則としてこの10年にカウントされませんが、「特定技能2号」の期間はカウントされます。
「1号で5年働いた後、2号に移行して、いつ永住権を申請できる?」
この場合、1号の期間はカウントされないため、2号になってから新たに「就労資格で5年以上働く」という要件を満たす必要があります。つまり、「特定技能1号(5年)」+「特定技能2号(5年)」=計10年日本に在留し、かつ「特定技能2号(就労資格)」で5年以上働いた時点で、永住権を申請できるということになります。
(※注意:すでに他の就労ビザ(例:技人国、技能)で日本に数年滞在し、その後特定技能2号に移行した場合は、合計で10年以上(就労5年以上)になれば申請可能です。特定技能1号の期間だけは、10年のカウントから外れると覚えておきましょう。)
② 年金・保険要件(「完璧な」納付記録)
これが最も多くの外国人が引っかかるハードルです。永住権の審査では、過去の「年金(国民年金または厚生年金)」と「健康保険(国民健康保険または社会保険)」の納付記録が、非常に厳しく審査されます。
「給料から天引きされているから大丈夫」と思っていても、過去に会社を辞めて次の会社に入るまでの「空白期間」に、自分で国民年金や国民健康保険の切り替え手続きを忘れていたり、支払いが数日遅れていたりすると、それだけで不許可になるリスクがあります。
永住権の審査では、特に申請前の直近2年間(厚生年金・社会保険の場合は直近5年間が望ましい)について、1日も遅れずに支払っていることが求められます。
③ 年収要件(生活の「安定性」)
永住権を取得するためには、日本で安定して独立した生活ができることが求められます。その目安となるのが「年収」です。
明確な基準はありませんが、一般的には「直近5年間の年収が、単身者の場合は300万円以上」が一つの目安と言われています。扶養家族(妻や子供)がいる場合は、さらに高い年収が必要です(目安:扶養1人につき+数10万円)。
特定技能1号から2号に移行する際、給与水準も上がることが期待されますが、会社の業績が悪化して年収が下がったり、扶養家族が増えて生活が厳しくなったりすると、審査で不利になります。
④ 納税要件(「直近5年間」の納付状況)
年金・保険と同様に、「住民税」や「所得税」などの税金を、期限内に完璧に支払っていることが必要です。
会社の住民税の天引き(特別徴収)は大丈夫ですが、自分で支払う(普通徴収)場合に、過去に支払いが遅れたり、滞納したりしていると、不許可の大きな原因になります。過去に副業をしていて確定申告をしていなかった、などのケースも問題になります。
⑤ 身元保証人(「日本人」の協力)
永住権の申請には、必ず「身元保証人(みもとほしょうにん)」が必要です。身元保証人になれるのは、原則として「日本人」または「永住者」です。
身元保証人は、申請者が日本で法律を守り、安定して暮らせるように保証する役割を果たします。金銭的な保証義務(借金の肩代わりなど)はありませんが、申請者の生活状況をよく知る人であることが求められます。特定技能2号の方の場合、会社の社長や上司に頼むケースが多いですが、断られることもあるため、日頃から信頼関係を築いておくことが重要です。
特定技能2号から永住権を目指す上での、よくある失敗事例
永住権の審査は非常に緻密で、少しのミスや油断が不許可に繋がります。当事務所によく寄せられる相談の中で、特定技能2号から永住権を目指す際に多い失敗事例を紹介します。
- 失敗事例1:国民年金の「切り替え忘れ」
- 特定技能1号で厚生年金に入っていたが、1号の満了後に会社を辞め、2号に移行するまでの2ヶ月間、国民年金への切り替え手続きをせず、未納のままになっていた。2号になってから慌てて支払ったが、審査では「過去の滞納記録」として扱われ、不許可になった。
- 失敗事例2:会社が国民健康保険を滞納
- 特定技能2号で働く会社が、社員の厚生年金・社会保険を一部滞納していた。申請者自身は給料から天引きされていると思っていたが、会社の納付状況が悪いと、申請者自身の「安定性」を疑われ、不許可になった。
- 失敗事例3:家族を呼び、扶養に入れたら年収要件が足りなくなった
- 特定技能2号になり、母国から妻と子供2人を呼んだ。妻はパートで働いているが、家族全体の収入(扶養家族が多い)に対して、自分の年収(350万円)が生活の安定性を示すには不足していると判断され、不許可になった。
- 失敗事例4:日本語能力の「証明不足」
- 永住権の要件には明確な日本語能力の基準はありませんが、審査では「日本社会への適応」が重視されます。特定技能試験の合格だけでなく、日本語能力試験(JLPT)N2やN3などの資格を持っていた方が、審査官に「日本社会に溶け込もうとしている」という良い印象を与え、許可に近づきます。
まとめ:日本での夢を叶えるために、プロの行政書士へ相談を
日本でずっと暮らすという夢、家族と一緒に幸せな生活を送るという夢。特定技能ビザから永住権を取得することは、その夢を叶えるための素晴らしい道です。しかし、その道のりは決して平坦ではなく、非常に複雑で、高いハードルがいくつも存在します。
「自分の状況で永住権は取れる?」 「年金や保険の納付記録が不安……」 「身元保証人は誰に頼めばいい?」
少しでも不安や悩みがある場合は、一人で抱え込まずに、ぜひ一度、国際業務専門の行政書士にご相談ください。
当事務所(WILL行政書士事務所)では、これまで多くの特定技能ビザの方の移行手続きや、永住権申請をサポートしてきました。各分野の最新の法制度や審査傾向を熟練しており、あなたの現在の状況(居住期間、年収、年金・保険の状況、日本語能力など)を正確に分析し、永住権取得に向けた最適なロードマップを一緒に作成します。
永住権は、あなたの人生を変える大きなチャンスです。確実な手続きと将来への安心のために、プロのサポートを利用してみませんか。
まずは無料相談から、お気軽にお問い合わせください。あなたの夢の実現を、全力でサポートします!
初回無料相談はこちらから
お問い合わせ、相談ご予約は上記Webフォームをご利用いただくのがスムーズです。
※急ぎの問い合わせに関してはお電話(076-218-9852)でも対応させていただきます。


