この記事はこんな人におすすめ!
- ビザの変更や更新の手数料引上げのニュースを聞いて、不安を感じている人
- 手数料引き上げとなった理由や、手数料引き上げ開始の時期について知りたい人
日本で暮らす外国人の方々や、外国人を雇用する企業の間で、「ビザの手数料が大幅に値上げされるらしい」「永住許可の手数料が30万円になるかもしれない」というニュースが広まり、大きな不安の声が上がっています。
「来年の更新のときに、そんな大金を払えるだろうか」「日本に住み続けるのが難しくなるのではないか」と、心配で夜も眠れない方もいらっしゃるかもしれません。
結論からお伝えすると、法律が改正されて手数料の「上限」が引き上げられることは事実ですが、明日から急に何十万円も請求されるわけではありません。
この記事では、国際業務を専門とするWILL行政書士事務所が、今回の入管手数料改定の具体的な金額や時期、その背景について分かりやすく解説します。また、皆さんが抱える不安に対して「今からできる対策」もお伝えしますので、ぜひ最後までお読みいただき、安心して日本での生活を続けていくための準備を始めましょう。
改定後の手数料はいくら?上限額の引き上げについて(2026年6月現在)
ニュースで「10万円」「30万円」という数字を見て、驚かれた方は多いでしょう。まずは、法律上どのように金額が変わる予定なのか、正確な情報を確認します。
現在の出入国管理及び難民認定法(入管法)では、在留資格の変更許可、在留期間の更新許可、永住許可の手数料の上限額は「1万円」と定められています。そして実際の窓口での支払額(政令で定められた額)は、在留資格の変更や更新が6,000円、永住許可が1万円となっています。
今回の法改正により、この「法律上の上限額」が以下のように引き上げられます。
| 手続きの種類 | 現行の手数料(実際の納付額) | 改正後の法律上の上限額 |
| 在留資格の変更許可 | 6,000円 | 10万円 |
| 在留期間の更新許可 | 6,000円 | 10万円 |
| 永住許可 | 10,000円 | 30万円 |
ここで非常に重要なポイントは、「法改正が施行された瞬間に、全員の実際の支払額が必ず10万円や30万円になるわけではない」ということです。 法律で定められるのはあくまで「上限」であり、具体的な手数料の額は引き続き政令に委任され、在留期間などに応じて定められることになっています。上限の範囲内で、実費や諸外国の手数料などを考慮して、今後の実際の金額が決定されます。
いつから値上げされるの?施行時期について
「今度の更新手続きから高くなってしまうのか?」というのも、皆さんが一番気にされている点だと思います。
この在留許可の手数料に関する改正規定は、「令和9年(2027年)3月31日までの間において政令で定める日」に施行されることになっています。 つまり、今すぐ数ヶ月以内に手数料が跳ね上がるということはありません。少なくとも、具体的な金額が政府から正式に発表され、周知される期間を経てからのスタートとなります。
まだ時間的な猶予はありますので、パニックにならず、冷静に今後のスケジュールを見据えていくことが大切です。

なぜ手数料が上がるの?法改正の背景
これまで長年据え置かれてきた手数料が、なぜ今になって引き上げられるのでしょうか。それには、日本社会における大きな変化が関係しています。
日本に在留する外国人の数は年々増加しており、令和7年末時点では過去最高の約413万人を記録しています。政府は、外国人との秩序ある共生社会を実現するために、外国人の出入国および在留の公正な管理に関する施策を確実に実施し、さらに強化・拡充していく必要があります。
この適正な在留確保のための事務費用や、日本に適法に在留する外国人が安定的・円滑に暮らすための支援にかかる費用など、出入国在留管理には多大なコストがかかります。そのため、実費に加えてこれらの費用や諸外国における同種の手数料の額を勘案し、日本に在留する外国人の方々にも相応の負担を求める趣旨で、上限額の引き上げが行われるのです。
もし支払えない場合は?手数料の減額・免除制度
「上限が引き上げられた結果、もし数万円〜十数万円になったら、家族全員分の更新費用を払えないかもしれない」と、経済的な不安を抱える方もいらっしゃるでしょう。
今回の改正では、そうした事態に配慮し、「手数料の減額又は免除」の制度も設けられます。 我が国に引き続き在留できるよう人道上の観点から特に配慮する必要がある者で、経済的困難等の特別の理由により手数料を納付できない場合、手数料を減額または免除することができるとされています。
ただし、永住許可の手続きにおいてこの減額・免除の対象となるのは、「日本人、永住者又は特別永住者の配偶者又は子等」に限られる点には注意が必要です。就労ビザなどから永住を申請する場合は、そもそも「独立して生計を立てられること」が要件となっているため、この免除対象からは外れることになります。
外国人の方々の不安と、今すぐできる3つの対策
「お金がたくさんかかるようになる=外国人を歓迎していないのではないか」「審査自体もより厳しくなって、ビザが取れなくなるのではないか」という不安を感じるのも無理はありません。しかし、この改正は適法に暮らす外国人の皆さんを支援し、共生社会を守るための仕組みづくりでもあります。
漠然とした不安を抱えるのではなく、今からできる具体的な対策を始めていきましょう。
対策1:現在の在留状況(税金や年金の支払い)を完璧にする
手数料の改定に伴い、在留管理そのものがより適正かつ厳格に行われる傾向は強まっています。住民税などの税金、国民健康保険、国民年金などの公租公課に未納や遅れがないか、今一度確認してください。これらをしっかり支払っている「素行が善良な外国人」であることが、今後のビザ更新や永住申請において最も強力な武器になります。
対策2:永住申請や変更申請のタイミングを早める
もし現在、永住ビザの申請要件を満たしている、あるいは近い将来に在留資格の変更を考えているのであれば、新しい手数料制度が施行される前(現行の1万円や6,000円のうち)に申請を行うことをおすすめします。永住審査には時間がかかるため、令和9年の施行時期から逆算して、早めに準備に取り掛かることが最大のコスト削減につながります。
対策3:専門家に将来のビザプランを相談する
「自分の場合はいつ永住申請できるのか」「新しい制度が始まるときに、自分のビザはどうなるのか」といった個別の事情は、ご自身だけで判断するのが難しい場合があります。SNSの不確かな情報に惑わされず、最新の法律知識を持つ専門家に相談し、ご家族を含めた長期的な「在留ロードマップ」を作成しておくことで、金銭的にも心理的にも余裕を持つことができます。
まとめ:不安があれば、まず専門家へご相談ください
今回の入管法改正による手数料の上限引き上げは、日本で暮らす外国人の方々にとって非常にインパクトの大きいニュースです。しかし、施行時期や金額決定の仕組み、減免措置などの正しい知識を持っていれば、必要以上に恐れることはありません。
大切なのは、ルールを守って生活する姿勢を崩さないことと、制度の変更に向けて早めに「正しい準備」を始めることです。
「私の場合は、今のうちに永住申請を出したほうがいい?」「家族全員のビザ更新のタイミングはどう調整すべき?」など、少しでも不安や疑問を感じたら、ぜひ一度WILL行政書士事務所へご相談ください。
当事務所は、外国人の皆さんの在留手続きや永住・帰化申請を専門とする国際業務のプロフェッショナルです。複雑な最新の法制度を分かりやすくご説明し、あなたとご家族がこれからも日本で安心して笑顔で暮らしていけるよう、最適なサポートをご提案いたします。
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